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刷新相に仕分け人、反転攻勢の“カンフル剤”(読売新聞)

 鳩山首相が、民主党の小沢幹事長と距離を置く同党の枝野幸男・元政調会長を行政刷新相に起用した。

 小沢氏の秘書だった石川知裕衆院議員の離党についても「本人の判断」と突き放しており、「小沢依存」のイメージ払拭(ふっしょく)に努めているようだ。

 「頑張ってくれ。こんなにうれしいことはない」

 民主党の渡部恒三・元衆院副議長は10日夕、国会内の廊下でばったり会った枝野行政刷新相の手を握りしめ、満面の笑みで激励した。枝野氏は「これからもご指導よろしくお願いします」と深々と頭を下げた。

 枝野氏は、渡部氏が「7奉行」と名付けた、小沢幹事長と距離を置く有力中堅議員7人の1人だ。首相に枝野氏起用の決断を促したのは、7奉行の1人で、枝野氏の「後見人」的な立場の仙谷国家戦略相だった。

 首相はもともと、知名度が高く、発信力もある枝野氏を評価しており、1月には無役だった枝野氏を首相補佐官に起用する意向を示した。だが、人事はたなざらしになった。平野官房長官が先送りを主張したためだ。平野氏は周囲に、「4月の副大臣・政務官の増員に合わせて副大臣にすればいい」と語っていたが、党内では「小沢氏に遠慮した」という見方が広がった。

 この状況に異を唱えたのが仙谷氏だった。首相に「早く枝野氏が仕事ができるようにしてほしい」と何度も求めた。「私のポストを譲ってもいい」と詰め寄る場面もあったという。

 小沢氏の資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件が4日に石川被告の起訴などで一定の区切りを迎え、反転攻勢の材料を探していた首相にとっても、評価の高かった「事業仕分け」を仕切った枝野氏は、格好の“カンフル剤”だった。枝野氏の起用で、「脱・小沢依存」をアピールできるという読みもあったようだ。首相は、経済成長戦略策定など国家戦略のビジョンを描く仙谷氏と、税金の無駄遣いを洗い出す枝野氏を両輪とし、夏の参院選までに成果を上げたい考えだ。

 一方、小沢氏周辺も「枝野氏が政策で活躍する分には異存はない」としている。小沢氏に近い輿石東参院議員会長は10日、記者団に、「事業仕分けの統括役を務めた経験を生かして、税金の無駄遣い、独立行政法人や公益法人の洗い直しで成果を上げてほしい」と期待感を示した。

 ただ、党内では、衆院選の政権公約(マニフェスト)を参院選に向けて修正する中で、仙谷、枝野両氏らと小沢氏を支持するグループとの間で主導権争いが起きるという見方も出ている。(政治部 栗林喜高、橋本潤也、田島大志)

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